測色技術について

  • 測色技術について
▼ 技術解説▼ 色の科学

照明/受光可変型カラーロボⅢの応用例
(メタリック・パール色の管理ができる測色計)

はじめに・・・

メタリック色やパール色のような光輝材を含む色材の色管理について産業界からの要望が高まっている。しかし従来の測色計ではメタリック色やパール色の品質管理は不可能であった。 その原因は、これらの色材は観測角度によって、色が大きく変わって見えるからである。

このため近年、研究サイドから多角度測定の必要性が叫ばれ、いくつかの具体的な方法が提案されている。その中から、実用的な測定方法として取り上げられているものに、デュポン方式とDIN方式がある。産業界ではここ数年にわたり、これらの方式を用いたメタリック食やパール色の定量的な管理について研究が進んでいる。

このような背景の中から目視評価と良く整合性のとれた分光測色計が開発され、産業界の一部で実用化の動きが活発になってきたのでここに紹介する。

発色と測色モデル測色原理
反射物体色の一般的な測色モデルとメタリック色の発色モデルを図1に示す。ここで紹介する多角度分光測色計の測色原理図を図2に示す。

オンライン分光測色計「JX7-100」の特徴

  • 非接触

測定は非接触で、サンプルの大きさに制限がない。

  • 測定光学計

測定ヘッドを自在に変えることにより、微小面~100mmφ程度までの面積の測定が可能。
また、ガラス、メッキあるいは金属などの測色に向いている 0°~ 0°の測色ヘッドや、液晶、パール、メタリックなどの測色に適正な多角度測色ヘッドの装着が可能である。

  • 超高速測定

1回の全分光値読み取りスピードが、1/1000秒以下と超高速である。実際にはもっと速く、1/1000秒の中で5回の測定をして、その平均値を表示している。このため、ほとんどのオンラインスピードに対応可能である。
また、たとえば、これをX-Yテーブルに載せた場合、A3ノビ用紙の測色ポイント800点を約6分で分光測色できる(測定ヘッドの移動時間を含めた1サンプルの測色時間を、約0,5秒に設定した場合)。

  • 24時間測定

24時間のオンライン測色が可能である。ダブルビーム自動補償方式なので、長時間にわたり再現性を確保できる。測定データを色彩管理ソフト上で数値・グラフ化し、24時間の色彩トレンドグラフとして分光値や色彩値の品質管理などが出来る。

  • 小型・軽量

片手で持てるほどの小型・軽量なので、さまざまなラインに簡単に設置が可能である。

  • 外光に強い

外光によるフリッカー雑音に非常に強く、安定したデータが得られる。

  • 補正技術

微弱な振動や揺れも、補正技術の採用によって安定したデータが得られる。

  • 設置環境

測定ヘッド部に電気部分を持たないファイバープローブを採用することにより、半径5~6mまで伸ばすことができる。また、防爆が必要な環境あるいは高温・高圧下、さらに真空中にも設置が可能である。

  • データ出力

データ出力は広い工場ラインを考慮し、RS-232Cのほか4-20、および構内無線など柔軟に対応が可能である。

  • 管理用ソフト

オンライン管理用Windowsソフトを標準で用意し、特注ソフトにも柔軟に対応している。

照明と色彩について

  • d/8(拡散照明・8℃受光)方式

通常視覚評価と平均的に最も一致した光学系で、どのような試料にも対応しやすい、色彩測定における基本方式です。光源からの光は、積分球の内壁面で拡散反射し測定試料面を均一に照明します。試料面で反射した光のうち試料面と垂直な軸と8°の角度をなす方向の光が受光光学系に入射します。この積分球を使った方式では、表面に多少の凸凹(繊維・建材・プラスチックしぼ等)がある試料でも拡散光で照明するため、測定器の向きによるバラツキをかなり抑えることができます。尚、試料面からの正反射光を受光するSCI方式と正反射光を除去するSCE方式の2方式があります。

  • SCI(正反射光を含む)方式とSCE(正反射光を除去)方式

色は光沢など試料の表面状態の違いによって、色の見え方が異なることがあります。
SCI方式では、正反射成分も含めて測定しますので、試料の表面状態の影響が少なく、実際の色味の評価に有効です。SCE方式では、正反射光を取り除いて測定するため、同じ色でも試料の表面状態によって測定値が異なります。したがって、一般的な目視評価の状況に近い測定結果を得ることが出来ます。

  • 分光測色計と三刺激色彩計の違い

ある研究者の報告

色材、69 [8] [1996]  色彩計測とその評価技術  545

  • 表2 分光光度計と光電色彩計の比較
 分光光度計光電色彩計
長所 1.あらゆる照明条件に対する色が表示できる
2.分析的な利用ができるので、顔料・染料の定性定量分析ができる
3.絶対的な色の表示ができるので、表色値が正確で人間が感じたとおりの色として測定できる
4.着色物の色彩特性が定量化できる
5.蛍光現象が正確に把握できる(使用光源に注意)
1.特定化された条件下における2つの色の相互比較に限定すると、簡便に使用できる
2.構造が簡単で価格が安い
短所 1.性能上なし
2.光電色彩計に比して構造が複雑になるのでやや高価となる
1.絶対値すなわち測定値(X,Y,Z)の正確さに問題がある。必ずしも目に感じたとおりに測定されるとは限らない
2.その装置に設定された照明受光の条件以外の色は表示できない

色を定量化するには・・・

試料を色彩計で測定すると何らかの数値によって表現されます。この数値化の方法はたくさん有り、業界・試料の種別・取引先・活用のしやすさ・目視との合致性等によって決められます。ここでは最も代表的な計算式、CIE(国際照明委員会)の Lab で説明してみましょう。
(以下 L*a*b* で表す)

これは三次元の座標上に試料の位置を表す方法で L*軸・a*軸・b*軸でその色を知る事ができます。例えば、L* は明度=濃度を表し 0.0 から 100.0 まで有り 0.0 が真っ黒、100.0 が真っ白を意味します。a* はプラス側で赤味、マイナス側で緑味、b* はプラス側で黄味、マイナス側で青味を表します。

それでは何かを実際に測色してみましょう。
L* = 58.5a* = 40.7b* = 61.1
、これはある果物の測色値です。

多分、頭の中でイメージを描かれていることでしょう。
明度が 58.5 の明るさで、赤味が 40.7、黄味が 61.1、→ そうです。これはミカンの色です。
この様に簡単に物の色を測り、イメージし、そして記録してやることができます。

色の測定方法

  • 積分球測定

古くから、調色システムの測色において主要な役割を果たしてきたのが、積分球をベースにした手段です。 ほとんどの積分球測色計は、“正反射光”を含んだ測定をおこなうことができます。球面にある小さなトラップドアを開くことによって、“正反射光”を測定対象から除外することもできます。 多くの場合、調色用のデータベースでは、この正反射光を測定対象の一部とした方が、より精度が高いとされています。織物や表面がザラついたり不規則であるもの、また、表面が鏡のようなサンプルの場合、この測定方法が最も適していると言えます。 テキスタイルの製造メーカーやプラスチック・樹脂の製造メーカー、紙の製造メーカーでは、ほぼ全ての業者において代表的なツールとして積分球分光測色計が採用されています。

  • 0/45(45/0)の測定

0/45は、人間の目に最も近い“視覚”色で測定することができます。簡単に言えば、人が色を判断するときに“正反射光”を除外する仕組みと同じです。光沢のある雑誌に載っている写真を見ようとする場合、光源の反射が眼に入らないように、見る角度を調整するのと似ています。 0/45は、測定対象から正反射光を取り除き、人間が眼で見るのと同じ正確さでサンプルを計測するという点において、より効率的な手段と言えます。

  • 多角度測定(マルチアングル)

近年、車メーカーでは特殊効果色の使用が盛んにおこなわれてきました。マイカ、パール系素材、貝殻の粉末、超微粒子カラーコーティング塗料、干渉塗料など、特殊な添加物を使用して、見る角度によって異なる色を作り出しています。 この種の特殊効果色の測定には大型で高価なゴニオメーターが使用されていました。ポータブル多角度測定機器は、世界中の主要な車メーカーとその関連する着色材のサプライチェーンに導入されています。

株式会社カラーテクノシステム
〒300-1256 茨城県つくば市森の里20-10
TEL:029-846-0093

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